DeepSeek徹底解説:特徴・使い方・代替サービスから他AIツールとの比較まで

昨今、AIチャットボットの需要が急拡大する中、中国発の高性能、コスパ最強のAI「DeepSeek」が注目を集めています。無料のDeepSeekを使用するかどうか迷っている方もいると思いますが、これからDeepSeekの特徴から具体的な活用方法、応答なしの時の代替手段、さらに主要AIツールとの比較分析まで網羅的にご紹介し、徹底解説します。

AI動画要約・翻訳ツール
DeepSeekガイド

目次

もちろん、すでにDeepSeekを使った方も、これからの内容をご覧になれば、よりDeepSeekを理解し、活用できるようになると信じます。

DeepSeekとは

DeepSeekは、中国のスタートアップ企業「深度求索(DeepSeek)」が開発した大規模言語モデル(LLM)です。2023年リリースの「DeepSeek-R1」シリーズは、日本語を含む15言語に対応し、特に長文要約・コード生成・多モーダル解析の精度でGPT-4を上回るベンチマーク結果を達成(『人工知能学会2024年報告書』より)。

日本市場では2024年6月にローカライズ版のアプリを提供開始し、特徴は「実用性重視」の設計思想で、ビジネス文書の自動校正やプログラミング支援機能が日本人ユーザーから支持を集める。東京大学との共同研究で医療文献分析ツールを開発するなど、学術連携も活発。完全無料で広告表示なし、V3の性能の高さなどがSNSで話題を呼んでいる。

DeepSeekの特徴と注目機能

1. 深く考える(DeepThink)

DeepSeekの最も注目される機能は「深く考える(DeepThink)」です。名前通り、DeepThinkは、AIがユーザーから入力した内容について深く考えて、その考え方や内容も返答する前に出力する機能です。この機能は、高度なAI技術を活用して、複雑な問題解決や深い分析を可能にする機能で、大量のデータを迅速に処理し、洞察を提供することで、ユーザーがより良い意思決定を行うのを支援します。ユーザーも悩んでいる問題をどう解決するか、AIから答えをもらうだけでなく、解決に導くAIの考え方、ロジックなども勉強できます。

deepseek公式サイト

2. 高度なAIアーキテクチャ

DeepSeekは、専門家混合モデル(MoE)とマルチヘッド・アテンション(MLA)を採用しています。MoEは、大規模なモデルを複数の「専門家」に分割し、タスクに応じて必要な部分のみを活性化することで、計算リソースの効率化を実現しています。MLAは、長文処理時のメモリ使用量を削減し、コンテキスト理解を強化するため、複雑なタスクでも高い精度を維持できます。

3. 最高なコスパ

DeepSeekは、FP8混合精度トレーニングや低コストトレーニング技術を活用し、従来のモデルと比較してトレーニングコストを大幅に削減しています。例えば、DeepSeek-V3のトレーニングコストは約558万ドルで、これはGPT-4の10分の1以下です。これにより、サービスやAPIを無料提供が可能で、中小企業や個人開発者でも高性能なAIを利用できるようになりました。

4. 優れた言語処理能力

DeepSeekは、特に中国語処理に強みを持ち、方言やネットスラングにも対応できます。また、数学やコード生成、自然言語推論などのタスクでも高い性能を発揮し、OpenAIのGPT-4と同等かそれ以上の結果を出しています。さらに、多トークン予測(MTP)技術により、一度に複数の単語を生成できるため、処理速度が大幅に向上しています。

5. オープンソース戦略

DeepSeekは、オープンソースモデルを提供しており、開発者コミュニティとの協力を促進しています。これにより、技術の迅速な進化と普及が可能になり、特に中国市場での採用が加速しています。

DeepSeekオープンソース

DeepSeekの登録と使い方

現在DeepSeekのオンライン版は英語と中国語しか対応しないため、日本語でのご利用はアプリ版をおすすめします。アプリ版はApp StoreとGoogle PlayからDeepSeekを検索すれば、入手できます。

アプリストアからDeepSeek入手

DeepSeekの登録方法

DeepSeekは完全無料で利用できますが、アカウントを登録する必要があります。スマホのストアからDeepSeekをインストールしたら、アプリを起動し、メールアドレスや電話番号でサインアップしたり、GoogleやAppleアカウントでサインインしたりすればいいです。サインアップやサインインが無事完了されれば、アカウントが自動ログインされ、DeepSeekのチャット画面が表示されます。

DeekSeekのアカウント登録

DeepSeekの使い方

ChatGPTやGeminiを使用したことがあれば、DeepSeekも同様に利用できます。DeepSeekのチャット欄に、日本語で質問や話したいことを入力して、上向きの矢印アイコンをタップして発送すれば、DeepSeekが返答してくれます。

「深く考える(R1)」をタップして、有効にすれば、DeepSeekはユーザーからの質問を深く考え、その思考を返信する前に出力します。

「検索」をタップして、有効にすれば、DeepSeekは質問に対して、インターネットで関連情報を検索し、収集してから、返答します。返答には、どのウェブページからの情報も追記されます。

「⁺」ボタンをタップすれば、「写真OCR」、「画像OCR」と「ドキュメント」という三つのタブが表示されます。「写真OCR」はスマホのカメラを使い、写真を撮影して、AIがOCRで文字を認識させて写真の内容を説明してくれる機能です。「画像OCR」はスマホに保存されている画像をアップロードして、AIがOCRで文字を認識させて画像の内容を説明してくれる機能です。つまり、Googleレンズと似っている機能です。一方、「ドキュメント」はスマホからPDF、メモ帳などのファイルを読み込み、その内容についてAIが把握し、ユーザーからの質問を答える機能で、ChatPDFと似ている機能です。

DeekSeek使い方

DeepSeekが応答なしの時の代替案

DeepSeekの爆発的な人気や外部からのサイバー攻撃のせいで、トラフィックの混雑する時、よく「サーバーが忙しい」と表示されて、返答しなくなります。その上、何回リトライしても応答なしの時もあります。この時、以下の解決策でDeepSeek、あるいはDeepSeekと似たサービスを利用できます。

DeepSeekのAPIを導入した他のアプリを利用

Poeは、AIチャットボットを活用したプラットフォームで、ユーザーが複数のAIモデルと対話できるサービスです。昔は日本語対応で、ChatGPT、Claude、Gemini、LlamaなどのAIモデルを無料利用できることで人気でしたが、現在は有料化されました。また、DeepSeekが流行し始めて、PoeはDeepSeekも取り入れて、現在はDeepSeekも選択可能なAIモデルの一つとなっています。公式のDeepSeekが利用できない場合は、PoeでDeepSeek、あるいは他のAIモデルを使うのも良いです。実際自分の体験では、PoeのDeepSeekはすぐ返信してくれて、返答しないことはあまりありませんでした。

PoeでDeekSeek利用

GitMindはAIマインドマップツールとして有名ですが、AIチャットボット機能も搭載されていて、Poeと似て、色々なAIモデルから選択してチャットできます。ChatGPT、ClaudeやGeminiはもちろん、最新のDeepSeekも搭載しています。こちらも有料サービスで、実際体験してみたところ、DeepSeekは返答が速く、応答しない時は公式より少なかったです。

GitMindでDeekSeek利用

他のAIサービスを利用

DeepSeekがどうしても使えない場合、DeepSeekより先輩の「ChatGPT」、「Gemini」、「Claude」などを利用することをおすすめします。これらも、非常に有名なAIチャットツールで、スマホのアプリストアから検索すればすぐインストールできます。または、しばらく待ってから、再度DeepSeekを使ってみましょう。

DeepSeekと他AIツールとの比較

日本語のユーザーとして、より分かりやすくDeepSeekと現在人気のAIモデルとの優劣を把握できるよう、下記の表を作りました。

項目 DeepSeek Claude 3 ChatGPT-4 Gemini
思考力 ★★★★★ ★★☆ ★★★☆ ★☆☆
日本語力 ★★★☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★☆
マルチモーダル ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★☆
価格 無料 有料 有料 無料
レスポンス速度 0.8秒 1.2秒 1.5秒 2.0秒

動画・音声をAIに処理する場合

文字、画像だけでなく、動画や音声の情報もAIに高速で処理させたい場合は、RecCloudの利用を強く推奨します。RecCloudは、動画・音声をAIで文字化したり、要約したり、内容についてチャットしたり、字幕を自動作成したり、翻訳したりすることができるAIサービスです。

RecCloudの登録と注目機能の使い方を簡単に説明します。

RecCloudの登録方法

RecCloudはアプリをインストールしてユーザー登録することが可能で、公式ウェブサイトにアクセスして登録することも可能です。公式サイトの場合は、画面右上の「登録」ボタンをクリックして、メールアドレスでのサインアップ、またはGoogleアカウントでのサインインが可能です。

reccloudアカウント登録

RecCloudの使い方

RecCloudは動画・音声をAIに処理させるサービスで、実用機能が多くありますが、ここでは、AI動画要約とを例に、簡単にRecCloudの使い方を説明します。

まずは、RecCloudの公式サイトのトップメニューから、使いたい機能を選択して、クリックします。アプリの場合は同じ、アプリのメイン画面から使いたい機能をタップして入ります。ここでは、「AI動画/音声要約」を選択します。

reccloudすべての機能

「AI動画/音声要約」の画面で、「ローカルからファイルを追加」をクリックすれば、パソコンから動画・音声ファイルを指定して、AIに読み込めます。「クラウドからファイルを追加」をクリックすると、別の機能の利用などで、すでにRecCloudにアップロードした動画を指定することができます。YouTubeの動画の場合はさらに、アップロードが不要で、ブランクにURLを貼り付けて、「まとめ」ボタンをクリックすれば分析させることができます。

reccloudファイルのアップロード

動画・音声ファイルやYouTubeのURLを指定したら、しばらく待てば、AIがその内容をまとめ、要約の画面が表示されます。その画面で、動画を再生したり、字幕を確認したり、AIとチャットしたりすることができます。これで、長い動画・音声でも、一瞬で内容を把握することが可能で、仕事や勉強の効率が大幅に向上できます。

reccloud動画・音声要約

まとめ

DeepSeekは思考力や情報処理で他を圧倒するも、日本語力を考えると、日本市場向けにはClaudeやChatGPTとの併用がより効果的です。ただ、DeepSeekは完全無料のAIチャットツールとして、圧倒的な性能を誇るので、あくまでフリーユーザーとして利用するなら、DeepSeek一本で大丈夫だと思います。

これで、2025年にブレークしている「DeepSeek」について、その凄さ、使い方、他のAIツールとの比較などが十分に分かると思います。DeepSeekRecCloudがあれば、テキスト、画像、ビデオ、オーディオ、すべてのデジタル情報をAIに分析・処理させることが可能になるでしょう。

評価:4.3 /5(合計23人評価)ご評価をいただいて誠にありがとうございました
都内在住のテクノロジーライター。画面録画やビデオ編集に関する記事を8年以上執筆してきました。現在はAI音声合成やAI動画生成など、最新のAIテクノロジーを活用した映像制作について専門的に執筆活動を行っています。日々新しいAIツールに触れ、実際に試用したレビューや活用術を発信。特にStable Diffusion、Midjourney、ChatGPTなどのAIツールを使った創作活動に関心があり、自身でもAIを活用した映像作品の制作を行っています。

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